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決定権者に刺さる報告書

「社長はちゃんと報告書を読んでくれたのか?」「何度も同じことを聞かないで欲しいよ、報告書に書いてあるだろう」などと、つい嘆いてしまうことはありませんか?中々、自分の伝えたいことが決定権者に伝わらず、事案が止まってしまった苦い経験があるのではないでしょうか。決定権者は、多数の報告を受け、それに対して決断をしていかなければならないのです。多数の報告をすべて理化していくのは至難の業です。報告書をに目を通さないことは無いでしょうが、深く理解できているかと言えば、疑問符が付くのは、やむを得ないでしょう。決定権者に“もっと報告書を読み込んでくれ”と言うのではなく、自分の報告書は決定権者の目線で書かれているか、もう一度振り返ってみましょう。報告書を読む側に立って、表現の粒度や曖昧さの有無などをチェックしてみると、自己中心的な表現で、行間にいろいろな情報が埋もれているのではないでしょうか。

今回は、決定権者にこちらの意図が伝わわる報告書の書き方を考えてみましょう。

報告書を書くうえで忘れてはいけないことが一つあります。「報告書は事案を説明するモノではなく、決定権者に判断させるモノである」という事です。決定権者が判断するための情報を、分かりやすく明確に記載されているのが報告書ということです。

では、報告書の書き方(型)を考えると、

(1)    結論ファースト

これはよく言われることで、最初の1行に最重要メッセージを見出しとして記述する。

次に背景→結論→次のアクションの順で、要約を「何を決める・検討するか」を一瞬でつかめる構成で記述する。数行以内が望ましい。

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(2)    現状

事実と原因を簡潔に記述する。

(3)    問題・課題

なぜ今それを検討すべきか、その理由を記述する。

(4)    あるべき姿

“どうすべきか?”を明確化する。

(5)    解決策

自社にとって最適な施策を提案し、その根拠を明示する。

 

また、表現の効果的な方法として、ビジュアル(グラフやチャート)と数値で説得力を上げるやり方もある。個人的にが図による説明を多用するが、決定権者の思考によって、読解力の優れている人物にとっては、図は余分なものと感じるらしいし、図があることで文章の稚拙さを補うので分かりやすい言う人物もいる。決定権者の特性を見て、図の活用は考えよう。

 

補足であるが、報告書を提出する場合(着雪決定権者に渡す場合)のテクニックを教えよう。

(ア)   “今日は何の話で来たのか“主旨を説明する。

(イ)   今までの経緯を話す。

(ウ)   「決めてほしいこと」を明確に伝える。

報告書を読んでもらう前に、依頼の概要を話すことで、決定権者が当該事案に入りやすくなります。

 

最後に、有名な話を付け加えよう。

トヨタ自動車には「A3報告書」という文化があります。A3一枚に問題、目標、真因特定などの8ステップをセットにして記載する型です。どの報告でもこの型が守られているため、決定権者は読み方を迷わず、素早い判断できるのだ

そうです。

 
 
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